「実技試験対策(小学校)」実践編~ピアノ・水泳・マットなど対策のコツ~

教員採用試験の勉強法「実技試験」

教員採用試験(小学校)の受験生を悩ませる試験のひとつが「実技試験」です。

「実技試験」が受験生を悩ませる理由は

  • 採点基準がはっきりしない
  • 実技試験対策をしている予備校がない
  • 練習場所の確保が難しい

などが挙げられます。

本サイトでは、そんな「実技試験対策」に対する疑問や不安を解消し、自信を持って対策を進められるよう、実技試験の内容や対策方法についてご紹介しています。

そして、この記事では「実戦編」として、以下の3つの視点で「実技試験」について説明をします。

  • 心構えについて
  • 対策の進め方について
  • 試験本番について
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実技試験対策の「心構え」について

実技試験対策を進めるにあたって「心構え」を押さえておくことは大切です。

なぜなら、正しい「心構え」で進めることは、力を入れるべきところとそうでないところを知ることに繋がり、対策の効率アップが望めるからです。

ココでは以下の3つの「心構え」を押さえます。

実技試験対策の「心構え」3つ
  1. 自己流は危険…「基本」を大切に
  2. レベルは「人並み」で十分
  3. 無駄に「時間」を掛けてはいけない

間違った方向で対策を進めないためにも、必要な「心構え」を理解して対策を進めましょう。

①自己流は危険…「基本」を大切に

教員採用試験の実技試験を受けるにあたって、自己流で満足することは危険です。

それぞれの実技課題に対し、過去に経験があって「それなりにできる人」は特に注意が必要です。

なぜなら、教員採用試験の実技試験の評価ポイントは

「基本を押さえられているか」に重点が置かれている

からです。

なので、見た目が上手そうにできていても、基本的な事が押さえられていないと低評価につながる可能性があります。

例えば、ピアノの弾き歌いであれば

  • 良い姿勢
  • 大きな声量
  • 楽譜に忠実な演奏

あたりがポイントになります。

特に「声量」は、実際に授業で児童を指導する際に必要な声量が出せているかどうかが大切です。

またマット運動であれば

  • 姿勢
  • 手足の位置や体の動かし方
  • 確実で丁寧な演技

あたりが大切になります。

特に「確実で丁寧な演技」は、授業で児童を前に見本として演技するのに相応しい動きかどうか、がポイントになります。

小学校の実技試験は

「基本に忠実で確実な実演」が求められている

と理解しましょう。

② レベルは「人並み」で十分

小学校の実技試験で求められるレベルは「人並み」で十分です。

ハイレベルの演技は不合格にはなりませんが、不要です。

繰り返しになりますが、小学校の実技試験は

「基本が押さえられている」ことに重点が置かれている

からです。

そのポイントを評価するのに「プロ顔負けの演技」は不要です。つまり、人並みでも「合格」だし、「プロ顔負けの演技」でも「合格」なのです。

なので、教員採用試験(小学校)の実技試験対策を進める時は

演技レベルは「人並み」で、内容は「児童に伝えるべき基本を確実に押さえる」こと

をゴールに設定しましょう。

③ 無駄に「時間」を掛けない

特に、特定の競技に自信があると「〇〇で点数を稼ごう」と色気を出し、その練習にたくさんの時間を使う人がいます。

時間の無駄です。

実技科目のひとつひとつをクリアすることは大切ですが、それぞれの配点は高くありません

実技レベルを「人並み」にするために時間を掛けることは大切です。

しかし、「人並み以上のレベル」にするなら、それに掛かる時間を高配点の筆記試験や人物試験や苦手種目に使うほうが効果的です。

実技試験対策の「進め方」について

つぎに、実際に実技試験対策を進める上でのポイントをお伝えしておきます。

簡単にお伝えすると以下の通りです。

  • 基本を知る手段を確保しよう
  • 実技練習の練習場所を確保しよう
  • 早いうちに対策を進めよう

では、以下に詳しく説明します。

基本を知る手段を確保しよう

先述で「児童に伝えるべき基本を確実に押さえる」コトが大切である…と伝えました。

では、どうやってその基本を確認するのか。

実技試験の基本を知るには、自力で努力や工夫をするしかありません

なぜなら、教員採用試験の実技試験対策をしている予備校や教室がほぼ無いからです。

「ほぼ無い」と言うのは「もしかしたらあるかもしれない」という可能性を遠慮をして表現をしています。しかし、実際にネットや口コミで探してみても見当たらないのが現状です。

以下のモノを利用して、参考になる情報を自分の力で仕入れましょう。

  • 学習指導要領
  • 教師を対象にした教育書やDVD
  • YouTubeなどのインターネット動画
  • 教員採用試験用の参考書

特に気を付けたいのは「インターネット動画」です。

インターネット動画は、様々な立場の人が、様々な人を対象にした動画をアップしています。なので、一見正しそうに見えるものの「正しいやり方ではない」場合があります。

動画の作成者や動画の目的(対象)などを把握したうえで、参考にするべきかどうかを判断しましょう。

実技練習の場所を確保しよう

実技の基本を押さえることができたら、それらを練習する場所を確保しましょう。

実技試験の練習場所も

基本的には自分で探さなければいけません

主には以下のような場所を挙げることができます

  • 私塾などの教室
  • 公共施設(勤務先の学校)
  • 自宅

私塾などの教室

地元や都市部にある私塾を利用できるのであれば、ぜひ利用しましょう。

特に都市部の体操ジムなどでは、一時的にジムの施設を有料で開放している場合があります。

また、所属する講師にマンツーマン指導してもらえる場合がありますので、ホームページで確認をしたり、私塾に直接相談するなどしてみましょう。

公共施設

地元の体育館や学校など、借りることができるところがあれば使いましょう。場所によっては体育館にあるマットなども使わせてもらえます。

借りれるのであれば、受験仲間数人と共同で借りて使うと、施設利用料を分割して割安で使えます。

また、講師などで学校勤務中の人は、遠慮なく勤務中の学校施設を使わせてもらいましょう。

大学生であれば大学の施設をフル活用すれば、練習場所を確保できますね。

自宅

できるのであれば、自宅でも可能な限り練習したいところですね。

ご家族の協力などが必要ですが、ここはひとつ全面協力してもらいましょう。

 

自宅以外で勉強したり練習する場所は簡単には見つからないですが、大きな都市部周辺に足を延ばせばそれなりに見つけることができるでしょう。

ホームページなどで案内がなくても、「例外対応ができないか」自ら電話をして問い合わせをしてみるなど、積極的に場所探しをしてみましょう。

早いうちに対策を進めよう

実技対策は筆記試験に比べて後回しにされがちですが、本来はできるだけ早いうちに対策を進めるべきです。

理想は

4月までに「人並み」レベルに引き上げるつもりでスタートする

ことです。

その理由は

  • 練習場所などの調査や確保に時間がかかる場合がある
  • 我流を早いうちに修正しておくと楽になる
  • 実技の習得に予想以上に時間を要する場合がある
  • 試験本番が近づくと、実技対策に時間を掛ける余裕がなくなる

などが挙げられます。

もし、本格的な練習が必要なのであれば、12月までに場所探しなどを終わらせて、年明けから練習を始めたいところです。

教員採用試験の直前になると、実技対策に時間を掛ける余裕がなくなります。

実技に自信のない人ほど早くに対策を始め、4月までには「人並み」にはできるようになっておきましょう。そうすれば、追い込みの時期に筆記試験や面接試験対策に専念できます。

実技試験の「本番」について

最後に、教員採用試験当日の実技試験「本番」で知っておきたいことを整理しておきましょう。

ココでは以下の4点についてお伝えします。

  • 試験本番は「人並み」で良い
  • 服装は仕事で使える地味なものにする
  • ミスをしてもそのまま進める
  • 試験内容によっては受験自治体の変更もあり

試験本番は「人並み」で良い

何度も言っていますが、教員採用試験(小学校)の実技試験で大切なことは

実技の実演レベルは「人並み」で十分

ということです。

そう考えれば、緊張感も少しほぐれませんか???

とは言え、これは緊張感をほぐすためのリップサービスではありません。本当に、ある一定の基準をクリアしていれば合否に大きく響くことはないと考えましょう。

ココでいう「人並み」とは、普通に基本事項を押さえて課題を遂行できるレベルです。

一般の人が見て「ちゃんとできてるね」と誰もが思うレベルであれば良いのです。

「スゴっ」と思われるレベルに引き上げる必要はありません。

服装は仕事で使える地味なものにする

服装をどのようなものにするかは気になるところです。

特に水泳をする際の「水着」や、器械体操や球技をする際の「運動着」や「靴」は、特に指定が無くてもそれなりに気を遣うべきです。

基本は

誰が見ても違和感のない「地味」なものにする

ことです。

「水着」は紺や黒をベースにした、模様ができるだけないものが良いでしょう。

「運動着」は、色はともかく模様などができるだけない「ジャージ」が良いでしょう。

「靴」も一般的な「ランニングシューズ」的なものが良いでしょう。

とにかく流行や洒落っ気の無いものを選びましょう。

ミスをしてもそのまま進める

教員採用試験の実技試験本番でミスをしてしまうことがあります。

その場合、恥ずかしがったり諦めてしまう態度を見せず

何もなかったかのように、淡々と進めましょう

もし、どうしてもやり直しをしたければ

「すみません、もう一度やり直してもよろしいでしょうか」

と言ってみても構わないと思います。

おそらく、1回なら了承してもらえるでしょう。

試験内容によっては受験自治体の変更もあり

例えば

どうしてもピアノの演奏ができないが、受験予定の自治体ではピアノの演奏が課される

ということであれば、受験生の選択肢は以下の2つしかありません。

  • ひたすら練習して「人並み」にはできるようにする
  • 受験自治体を変更する

実技点の合否への影響力は「筆記試験」や「人物試験」よりは小さいです。

自治体によっては「実技が全然できなかったけど合格できた」という声を聞くこともあります。

しかし、試験である以上「全く関係ない」と考えるべきではありません。そもそも「全然できなかったけど…」という人の「全然」のレベルにもよります。

そう考えると、受験するからには手を抜かず「ひたすら練習する」しかありません。

しかし、時間や練習場所の確保などで厳しいのであれば

受験自治体の変更

も考えましょう。

何年も同じ自治体を受験して合格しなかった人が、受験自治体を変更するとアッサリ合格できたという話もあります。

その自治体を受験するコトにこだわりが無いのであれば、「合格率をアップさせる」ために、やむを得ない方法だと思います。

まとめ:教員採用試験の実技対策は「早いうちに、自分で考え、動くこと」が大切

以上、教員採用試験(小学校)の実技試験対策を進める上でのポイントについて説明をしました。

実技試験は以下の理由から、受験生にとってはとても対策のしにくい試験です

  • 採点基準がはっきりしない
  • 実技試験対策をしている予備校がない
  • 練習場所の確保が難しい

だからこそ「早いうちに、自分で考え、動くこと」が大切です。

特に小学校の実技試験は

演技レベルは「人並み」で、内容は「児童に伝えるべき基本を確実に押さえる」

ことが大切であり、決して難しい事を求められているわけではありません。

だからこそ、早いうちに対策を進めましょう。

そして、本番直前には配点の高い「筆記試験」や「人物試験」に集中できるようにしましょう。

それが、みなさんの合格率を確実に高めます。

頑張ってください。

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