この記事では、子育てをする上で「やってはいけないコト」と、どうすれば良いのかを示した「実践のコツ」ついて紹介します。
子育ては大変です。やった者にしか分からない独特のシンドさがあります。
本記事で紹介する5つのコトを理解して、子育てのシンドさや辛さを和らげ、親子の笑顔があふれる穏やかな子育てライフを実現させましょう。
目次
子育て・育児で「やってはいけない」5つのコト
ネットで調べると、この手の情報はたくさん公開されています。
ココでは、私自身の子育てと仕事(小学校教師)の経験から実感している「やってはいけない」ことを5つに絞って紹介します。
- 子供の前で「他人の悪口」を言う
- しつこい「犯人探しと誤爆」
- 厳しすぎる「しつけ」
- 「叱ってばかり」でほめられない
- 子供を「無視」する
子供の前で「他人の悪口」を言う
子供を前にして他人の悪口を言うべきではありません。なぜなら、子供の中で「人の悪口をいうコト」があたり前になるだけでなく、悪口の対象になっている人への印象を悪くするからです。
よくあるのはパートナーへの愚痴。
例えば、父親への愚痴を母親から聞かされた子の多くは父親を嫌いになります。
電気の消し忘れやドアの開きっぱなしなど…些細なパートナーのミスを許せず「またお父さん電気つけっ放しだよ!いい加減にしてほしいよね!」なんてコトを子どもを前にして言っていると、素直な子供の父親への思いは悪くなり「お父さんはダメな人」という価値観を持ちます。
幼い子供が「お父さん!ちゃんとやってよね!」なんて上から目線で言い出したら黄信号です。
当然、父親が家事に対して子供がいる前でゴチャゴチャ言うことも含めてパートナーへの愚痴を言うことはやめるべきです。
「お母さんのおかげで毎日キレイな服を着られるんだよね、うれしいね」「こうやってお菓子食べてる間もお父さんは仕事頑張ってるんだよ、スゴイよね」と、腹の立つコトを押さえてでも、子供には他人に対するポジティブな言葉を投げかけましょう。
子供の親を始めとする他人への信頼が自然に築かれます。
仮に何かのミスに対して「誰がやったの?」と子どもが聞いてきても「誰でもいいじゃん。気付いた人が直せばいいんだから」と軽く返しましょう。
そうすれば、他人を好きになれる、他人の失敗を許容できる子に育ちますよ。
しつこい「犯人探しと誤爆」
「え~っ!コレだれがやったの!!!」「さっき触ってたじゃない!」とコトあるたびに犯人探し&追及するのはやめましょう。
最悪、先入観から決めつけで子供に注意をしてしまい、「誤爆」になることがあるからです。自分がやっていないのに悪者扱いされた子供の精神的ダメージは計り知れません。
自分が信用されていないことを感じ、自尊感情が大きく損なわれます。
決めつけなくても「これ!だれがやったの!○○!?違うの!?」と問い詰めるだけでも、幼い子供には「誤爆」に感じるコトがあります。気をつけたいところです。
名指しで注意するのは現行犯の時に限定しましょう。
そうでない時は「これダメなんだよね…なんでだか分かる~?」「とても危ないよね?だからさわらないで欲しいんだ、お母さん…」とちょっとガッカリした感じで子供に「やってはいけない理由」の説明とともに「共感を求める演技」をしましょう。
子供ですから、やったことを完全に忘れているコトもあります。その時は「ウソ」と決めつけずに犯人探しは諦めるのがベターです。
厳しすぎる「しつけ」
「三つ子の魂百まで」と言われますが「五歳」くらいまでは、厳しいしつけは控えたほうが良いでしょう。
特に「怒鳴り」や「体罰」といった子供を恐れさせる行為は、普段の子供の活動全体を委縮させることに繋がります。それは子供の成長や発達を遅らせることにつながります。
本人の命に関わることや人の心身を傷つける行為に対しては仕方のない場合もあります。しかし、そうでなければ厳しすぎるしつけや注意は控えるべきです。
そもそも「しつけ」とは「怒鳴る」ことや「体罰」をすることではありません。子供がダダをこねても「ダメなことはダメ…」と、態度は穏やかにしつつも譲らないように心がけてください。
その時に子供の「嫌がる」気持ちや「やりたい」気持ちは受け入れましょう。「気持ちは受けとめるが、行為は受け入れない」コトが大切です。
また、子供の失敗は基本的に受け入れましょう。失敗を恐れずノビノビと活動させてあげることが子供の成長や発達を促します。
「叱ってばかり」でほめられない
子育てでは「叱るよりも褒めろ」とよく言われますが、褒めてばかりの子育ては現実的ではありません。
しかし、叱ってばかりの子育てはやっぱりダメです。
叱られ続けると「自分は嫌われている」「自分はダメな子」などと、自分の存在をネガティブにとらえ、自信を無くします。
あくまで私見ですが、褒めることと叱ることの比率は「10:1」が理想だと考えます。
1叱ったら10褒める。それくらいのスタンスで接すると、自然と褒めることが多くなり、子供の自尊感情の向上につながります。間違いありません。
子育てで「叱る」ことは大切です。「叱る」ことで普段の注意以上に大切なコトである事をメッセージとして受け取れるからです。
理性の乏しい幼い子にとって「叱られる」という恐れが、時には一線を越える欲望を阻止する助けになります。
大切なことは「ムダに叱らない」「叱る以上に褒める機会を持つ」というコトです。
褒めることって難しい…そう考える方はとても多いはずです。それは大人目線で褒めるところを探しているからです。
子供は「何もできない」ところからスタートしています。
大人目線で見た時に、どんなに「しょうもない」コトであっても褒めてあげる。まさに「結果よりも過程」を評価してあげる目線が大切です。
「すごいね!」
「かわいいね!」
「カッコいいね!」
「お母さんも欲しいな!」
と大袈裟に反応してあげる「演技」を心がけましょう。
子供を「無視」する
幼い子はとにかく相手を求めます。親子2人きりだとずっと
「お母さん…」
「お母さん!」
「お母さん?」
の連続です。
自分のペースを乱されるのが苦手な人にとって、そういった子供の執拗な呼びかけは大きなストレスになります。
そんなストレスが溜まった時の子供の呼びかけに「聞こえないフリをして反応しない」人はいませんか?
また、子供が「腹が立つ」存在になってしまい「子供と目を合わせる」ことを避けてしまっていませんか?
こういった「無視」は子供の自尊感情を下げるだけでなく、人とのコミュニケーショントレーニングの機会を失うことになります。また、子供自身が「無視」をコミュニケーションの手段として使うようになります。
子供の呼びかけについて反応はしても、全てカンペキに対応しようとしないコトが大切です。
「お母さん今いそがしいからあとでね、ごめんね」と諭してみたり、「すごいね」「かっこいいね」とひとことだけでもいいので、手を握りながら目を合わせて声をかけてあげる。それだけで十分です。
それすら厳しいのであれば、親である自分自身のストレスの解消や、気持ちのコントロールについて考える必要があります。
もし「ワンオペ育児」になってしまっているのであれば、子供と向き合う気持ちを持てる工夫を検討してみましょう。
子供は「親の姿」を見て育つ
子供はとても素直です。感情的にも素直であれば、学習的にも素直です。自分の周りで起こったことや感じたことを積み重ね、大人が思っている以上のスピードと吸収力で価値観を作っていきます。
大切なことは子供の前で「どう立ち振る舞うか」だと思います。
「子供には優しくて賢い子になってほしい」のであれば、その子供と接する親が「優しく賢く」あるべきです。「人としてあるべき姿」を子供に見せ、触れあわせる事が子育ての基本なのだと思います。
お母さん!お父さん!子供のためにともにがんばりましょう!