この記事では、親子の楽しく笑顔あふれる穏やかな子育て・育児を実現するための成功法として「ポジティブトーク」を紹介します。
子供にネガティブトークをしてしまいがちな場面ごとに分け、すぐに使える「ポジティブトーク」の実例もお伝えします。
初めて子育てを前に抱く「不安」や子育て中に感じる「悩み」を解決するきっかけにして、今から「楽しく、親子の笑顔があふれる子育て&育児」をスタートさせてください。
目次
「子供が失敗した時」の子育てポジティブトーク
子育てにおいては「結果よりも過程を重視」して褒めるところを増やしましょう。
・何度言ってもできるようにならない
・一度できていたことがまたできなくなる
・フラフラしながらやっていて失敗する
など…数えればキリが無いくらいに、子供の失敗は子育てにはつきものです。
大人でも失敗をするのだから、子供が失敗をするのは当たり前…と分かっていても
「何やってんの!」
「いい加減にしなさい!」
など、厳しい言葉を子供に浴びせてしまっていませんか?
失敗を糧にする前向きな子供に育てるためには「結果よりも過程を重視」して「過程」を褒めてあげましょう。
ケーススタディ
食事中にこぼしてしまった場合
モチロン、こぼしてしまうことは褒められません。
失敗には“そこまでの過程に原因がある”と認識し、「こぼすまでの過程で褒めて失敗を防ごう」と考えてみましょう。
「ちゃんとお椀をもてるかな…できたね、さすがだね」
「今日は前を向いて座れているね、エライなあ…」
こんなふうに親に褒めてもらうと子供は頑張れます。
そのうち
「お母さん見て、ボクはちゃんと前向いて座れるんだよ」
などと、自己申告をしてくることもあります。
もちろん、そんな時は褒めてあげてください。すると、失敗する原因が取り除かれるので失敗の可能性がグンと減ります。
万が一で失敗した時も絶対に怒りません。
「失敗は仕方ないよ。それまで頑張ってたもんね。次からはお椀の下に手を添えて…(優しく手ほどきしてあげる)こんなふうに持とうね。」
という具合に、それまでに頑張っていたコトを認め、次に頑張れるような「ポジティブトーク」をしましょう。
「言うコトを聞かない時」の子育てポジティブトーク
自我が芽生えてくると、子供は自分の意思を主張してきます。つまり「親の言うコトを聞かない」というのは成長と考えるべきです。
親がどれだけ言っても、言うことを聞かずに駄々をこねるコトも珍しくありません。
大切なことは
- 「ダメなものはダメ」という姿勢を貫き、基本的に譲らない
- 「行為は否定」するが「気持ちは肯定」し、共感する
ことです。
親が「ちょっとだけだよ・・・」と折れてしまうと、「駄々をこねれば思い通りになる」と学習してしまいます。気をつけましょう。
ケーススタディ
夕飯前に「お菓子が食べたい」と駄々をこねだした場合
夕飯前に「お菓子食べたい!」と駄々をこねだしてウルサイ…そんな時は
「そうだね~、もうこんな時間だもんね、お腹すいたね~」
「お菓子食べたいよね、〇〇君、お菓子好きだもんね~」
と子供の気持ちは共感しつつ
「でも、もうすぐご飯だからね。ご飯の時間はご飯を食べようね。お菓子はまた明日のお菓子の時間に食べようね」
と肯定的な「ポジティブトーク」でお菓子を食べないことを表現しましょう。
片付けをしない場合
片づけをしない…親が子育てで頭を悩ませる定番シーンです。
必ず子供にやらせることが基本ですが、幼いうちや身についていない間は一緒にやってあげてください。
子供がフラフラしているのを横目に、親がパッパと全て片づけてしまうのはNGです。早く済みますが、子供は成長しません。
「お母さんと一緒に片づけようね」
「何から片づけようか…おままごとから片づけようね」
と相談するように、何をするか確認しながら進めてみましょう。
「ねえ、この○○とってくれる?」
「お母さんうれしいな、ありがとう」
「じゃあ、この箱に入れてくれる」
「エライ!すごいね。ちゃんとお片付けできるね」
とやること全てを「ポジティブトーク」で実況中継するように褒めてあげましょう。
少しでも自ら何かしようとしたら
「あ、本を片づけようとしてるの?エライね~ここに持ってきてくれるかな~?」
「クレパスどこに直すか知ってる?スゴイね~!なんでもできるんだね」
と次の行動に誘導しながら、やろうとしている「過程=行為」を褒めてあげてください。そうやって「ポジティブトーク」でヨイショしながら子供を動かすことが大切です。
片付けや着替えなど、長い時間が掛かる作業は「体験的」に覚えさせることも大切です。
一緒にやってあげたり、親と競争してみたりしながら、前向きに体験できる工夫をしてあげましょう。
「構ってあげられない時」の子育てポジティブトーク
幼い子はとにかく相手を求めます。親子2人きりだと
「お母さん…」
「お母さん!」
「お母さん?」
の連続です。
自分のペースを乱されるのが苦手な人にとって、そういった子供の執拗な呼びかけは大きなストレスになります。
そうでなくても、家事などの仕事を進めなければならず、子供に構ってあげられないコトもあります。
そんな時に「無視」してしまったり
「向こうに行ってて!」
「うるさい!」
と厳しい反応をしてしまったり…では、子供の成長にマイナス効果です。
まず、子供の呼びかけには必ず反応しましょう。そして、優しく諭すように「どうしてほしいか」を伝えましょう。
慌てず、手を止めて、ポジティブトークをする「10秒間だけ」でも子供に気持ちを寄せてあげよう…と考えてみてください。
無視は絶対にしてはいけません。
子供は親に反応してもらうことで自分の存在価値を確かめています。無視は子供の自尊感情を損ないます。また、子供がコミュニケーションの手段として「無視」を覚えます。気を付けてください。
ケーススタディ
家事で構ってあげられない時
家事をしていて手が離せない時に「お母さん、これ作ったんだよ…」と声を掛けられたとき…
「そうなんだ、すごいね。」
「え~っ、コレ自分で作ったんだ~エライなあ~」
など、必ず反応してあげましょう。
目もあわさず、小さな反応で対応するのではなく、一度手を止めて視線を子供に向けて受け止めてあげましょう。
その上で
「今ね、お母さんとても忙しいから、向こうの部屋で待っててね。」
「向こうの部屋で待っててくれるかな?あとでゆっくり見たいな。」
と肯定的な「ポジティブトーク」で返事をしてあげてください。この時に、手を軽く握ったり頭を撫でてあげるなどのスキンシップもあれば有効です。
「こっちに来ちゃダメ」
「声をかけないで」
といった否定語ではなくて
「向こうにいててね」
「待っててね」
という肯定的なポジティブワードで何をすべきかを具体的に示してあげてください。
本当に忙しくてしばらく家事に集中したいときなどは、DVDやYouTubeなどを視聴させるなどの工夫をするのも良いでしょう。
普段、親子でコミュニケーション機会が十分に確保されていれば、一定の範囲内で視聴するのは問題ないと考えます。
「子供が関係する人」に関する子育てポジティブトーク
子供が関係している人たちについて、子供に聞こえるようにネガティブトークをしてはいけません。特に子供の友達、親戚、近所の人、学校の先生などに関するネガティブトークは避けましょう。
子供は単純です。人には善し悪しがあるなんて前提を理解できていない分、ネガティブトークをされている人へのイメージを悪くします。
また、子供が成長し、自ら幅広いコミュニケーションを取れるようになると、その人たちとの関係を悪化させる要因になります。
最も注意したいのはパートナーに対する愚痴です。
幼い頃もダメですが、子供が成長してくると、親が「愚痴の共感相手」に子供を選び、パートナーに関する愚痴を子供に言ってしまいます。絶対に避けてください。
例えば、父親嫌いの子供の多くは母親から父親に関するネガティブトークを相当聞かされている場合が多いです。
パートナーへの本音は子供の前では出さず、100歩譲って「ポジティブトーク」をすることが家庭円満の近道であることを理解しましょう。
ケーススタディ
パートナーへのポジティブトーク
まずは日頃から
「お母さんのおかげで毎日キレイな服を着られるんだよね、うれしいね」
「こうやってお菓子食べてる間もお父さんは仕事頑張ってるんだよ、ありがたいよね」
と、パートナーへの腹の立つコトを押さえ、子供にはポジティブトークを投げかけましょう。
子供がパートナーへの不満を抱いている場合は
「そうだね、腹立つよね」
と一旦、子供の気持ちを受け止めつつ
「でも、お母さん(お父さんも)も人間だよ。失敗もするよ。仕方ないよね」
「いつもお仕事頑張ってるんだから、許してあげようね」
と、パートナーへの理解を示すポジティブトークを子供に投げかけましょう。
そういったポジティブトークの積み重ねは、子供の他人への信頼が築かれます。また、他人を好きになり、他人の失敗を許容できる子に育ちます。
「ポジティブトーク」は失敗しない子育て・育児の基本
いかがでしたか?
ネガティブトークは人の気持ちを落ち込ませます。
人を育てる時に「ネガティブトーク」が必要なこともありと思います。しかし、幼い子供の場合は基本的に感情に裏表がないので「ネガティブーク」は不要だと考えます。
「ポジティブトーク」で子供を前向きな気持ちにさせ、生き生きと生活させてあげましょう。
子供が生き生きと生活するようになると、前向きな活動が子供の成長を促し、できることを増やします。
そして、できることが増えると子育てに携わる大人の負担が減ります。
さあ、今から「ポジティブトーク」で親子の笑顔あふれる穏やかな子育て・育児をスタートさせましょう。