勉強効率UP!暗記力をアップさせるためのポイント3つ

教員採用試験で役立つ「マメ知識」

多くの受験生が頭を悩ませる勉強のひとつが「暗記」ですね。

受験に暗記は付き物ですが、世の中にある試験のほとんどで大量の用語・理論・公式などの知識の暗記と理解を要求されます。

同じやるなら効率よく「暗記」を進めたい…

そんな受験生に「暗記力」をアップさせるために、自分で工夫できるポイントを3つ紹介します。

 ポイント① 自分に合った暗記方法を選ぶ

暗記方法は世の中にたくさんあります。

大切なことは「自分に合った方法を選ぶ」ことです。

試験に合格した先輩と同じ方法で勉強したら自分も合格するか…というとそうではありません。なぜなら、暗記方法には人によって向き不向きがあるからです。

 自分の学習タイプを知る

人には「学習タイプ」というものがあります。

自分の「学習タイプ」に合わせた暗記方法を選択することが、暗記効率のアップには不可欠なのです。

たとえば英単語の暗記だけでも

  • 書いて覚える
  • 長文を読みながら覚える
  • 声に出しながら覚える

など、様々な暗記方法があります。

自分が「視覚を使うタイプ」なのか「耳を使うタイプ」なのか「文脈で覚えるタイプ」なのかナドナド…によって方法を適切に選択することが大切なのです。

 イロイロな暗記方法を試してみる

長年の学習経験から、自分の学習タイプを理解できている人はともかく、「自分の学習タイプが分からない」というひとは案外多いはずです。

そんな受験生はまず、イロイロと試してみることが大切です。

試験直前で「それどころじゃない!」と言う人は、それまでの長い人生でイロイロと試せる機会を活かせなかったことを後悔しながら、自分の感覚を信じて「なんとなくやれそうなもの」をやってみるしかないでしょう。

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 ポイント② 睡眠を活用する

「エビングハウスの忘却曲線」の理論によると、人間が暗記した後に何もしなければ、20分後には42%を忘れてしまい、24時間後には74%を忘れてしまうようです。

まず、このことを「人間の性質」として理解しましょう。そして、「覚える工夫」 と同時に 「忘れない工夫」 についても考える必要があります。

脳の仕組み 「レミセンス効果」 を理解しよう

暗記した後に何もしなければ24時間で74%を忘れてしまうのであれば、工夫をして「覚えたものを忘れにくく」してしまいましょう。

脳科学の世界に「レミセンス効果」というものがあります。人間の脳は、寝ている間に記憶されたデータの整理を行う…というものです。

つまり「睡眠の仕組み」を理解して上手に利用すれば、記憶の定着率を高めることができるのです。

 暗記のタイミングを工夫して忘却率を緩めよう

寝ている間に記憶されたデータが整理されているのであれば、寝る前に記憶作業をすると、レミセンスの言う忘却曲線を緩めることができそうです。

その他にも、睡眠の効果を上げるための工夫をして「レミセンス効果」をより効果的にさせることが、「覚えたことを忘れにくくする」ことに繋がります。

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 ポイント③ 記憶に良い食べ物を摂取する

暗記作業をつかさどるのは「脳」ですね。

「脳」は食べ物を中心に、人間が摂取する栄養素を活動の源にしています。

それをヒントに考えれば「記憶をつかさどる脳を活性化する栄養素」を知り、その栄養素を効率よく摂取することが、暗記の効率をアップさせることに繋がることが理解できますね。

暗記の効率をアップさせる栄養素の王様は「レシチン」

レシチンは記憶をつかさどる物質である「アセチルコリン」の材料です。つまり、レシチンを豊富に摂取すると神経伝達物質であるアセチルコリンのが脳に供給され、脳内の情報伝達が活発に行われるということです。

実際に、食事中にレシチンの摂取量が多い人は、そうでない人に比べ言語記憶、視覚記憶が優れていたとの結果もアメリカの研究で出ています。

「レシチン」を効果的に摂取できる食材とは?

脳の暗記効率をアップさせる栄養素が「レシチン」であると知れば、レシチンを多く含む食材を摂取したいところですね。

主には「ピーナッツ、卵黄、レバー、ゴマ油、小魚」がレシチンを多く含むと言われています。

様々な食材から必要な栄養素を摂取するコトが大切

「レシチンが記憶に効果がある」と知ってしまうと、レシチンが多く含まれる食材ばかりを食べてしまいがちです。

しかし、記憶に効果的な栄養素はDHA、ブドウ糖、ビタミンBなど…レシチン以外にもたくさんあります

そして、人間に必要な活動は「記憶」だけではありません。例えば、記憶力がアップしても、体力が回復していなければ「記憶」する以前の問題です。

そう考えると、やはり必要なのは「栄養バランスを考えた食事をすること」です。様々な食材から、記憶に効果的な様々な栄養素を摂取することが大切です。

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 正しい「理解」と「努力&工夫&ポジティブ思考」で暗記の効率化

 

先にも述べましたが「エビングハウスの忘却曲線」の理論によると、人間が暗記した後に何もしなければ、20分後には42%を忘れてしまい、24時間後には74%を忘れてしまうようです。

これを知ると、暗記作業へのモチベーションが下がりますね。せっかく覚えたものが1日で76%忘れる訳ですから仕方ありません。

しかし、暗記作業をとおして記憶することは受験勉強する上では避けて通れない道です。同じやるなら「効率よく暗記したい」ものです。

そのためには、記憶に関する人間の能力を正しく理解して、努力と工夫でカバーすることが必要なのではないでしょうか。

 「忘れた」のではなく「記憶を引き出せなくなった」

「忘れてしまう」というとせっかく覚えたものが、頭の中から消えてしまっているように思いますね。

しかし、厳密に言うと一度覚えた記憶は、基本的には脳に留まっているそうです。言い換えると人が言う「忘れた」というのは「記憶を引き出せなくなった」ということなのだそうです。

つまり、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目・・・というように、暗記を繰り返すのは「覚えなおす作業」ではなく「 覚えた記憶を引き出す練習」 のです。

言い換えると、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目のほうが「記憶を引き出しやすくなる」ということです。

 「エビングハウスの忘却曲線」の理論を活かす

エビングハウスの忘却曲線についても、単に「1時間後に42%、1日で76%忘れる」だけではなく、以下のように正しく理解し、上手に解釈をして自分の受験生活に活かしていくことが大切です。

エビングハウス理論の“正しい理解”
・覚える時や覚えたえた後に「何もしなかった場合」の話である。

・「子音・母音・子音」から成り立つ「意味のない事」(skt, pkm, lmg, …など)を記憶した場合の話である。

・記憶してから、1日の間に急激な忘却が起こるが、その後の忘却は緩やかになる。

エビングハウス理論の“上手な解釈”
・逆の発想で「1度覚えると26%も残る」と解釈する。

・受験勉強のように「意味のあることを記憶する」のであれば忘れる割合は減らせると解釈する。

・本記事に書かれているような工夫をすれば「1日で忘れる割合を“74%→50%→20%…”」に下げられると解釈する。

 

 記憶への「正しい理解」と「ポジティブ思考」で暗記作業の効率化を

自分の能力を、努力と工夫でカバーして向上させられるのが人間の素晴らしいところですよね。

見た目の数字や言葉で一喜一憂するのではなく、その意味を正しく理解することと、自らの可能性を広げようと常に前向きに考えられるポジティブ思考も大切です。

「物事を正しく理解すること」や「ポジティブ思考」は教師に求められる資質のひとつであり、これからの子供たちに伝えていかなければならない大切な事でもある思います。

暗記作業、がんばってくださいね。

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