面接や場面指導でも使える「初めての家庭訪問マニュアル」

学級経営

さて、新年度が始まると「家庭訪問」がやってきます。

「何をしていいのか分からない。先輩教員も忙しそうで聞くに聞けない・・・」という方のために、15分で分かる、家庭訪問のノウハウをSAIRAN的にまとめてみました。

教員採用試験の面接や場面指導でも使える、受験生が知っていて損のない情報が満載です。

新年度早々の忙しさの中、家庭訪問はまさに「トドメの一発」

新年度、学級開きに始まり、遠足準備、授業参観、PTA総会などなど・・・教員の皆さんは毎日目が回る忙しさだと思います。

ベテラン先生でもこの時期はアタフタの自転車操業になりがちです。

新規採用の先生方にとっての春先の家庭訪問は、多忙を極めクタクタになる中での「トドメの一発」と言っても過言ではないハズです。

本記事の「家庭訪問マニュアル」を参考にして、このヤマを乗り切ってくださいね!

家庭訪問での「服装や態度」について

新任教師の皆さんの場合、家庭訪問は保護者との初対面の機会になります。保護者と接点を持つ機会は多くありませんので、第一印象はかなり大切です。

第一印象を良くするために、まずは「服装や態度」に気を付けましょう。

服装や態度は「老若男女、誰が見ても“?”と思われないコト」が基本です。こんなことで変に自分色を出して、反感を持たれないようにしましょう。

服装について

服装は正装が基本です。特に男性の場合トレンドを追うのではなく、以下のような標準的かつ地味な服装を心がけましょう。

  • スーツ・・・黒、グレー、紺色のシングルタイプ
  • ネクタイ・・・色は問わないが、柄が派手にならないよう気を付ける(結び方も標準的なスタイルにします)
  • シャツ・・・基本白色が望ましい。白地に薄いストライプくらいは問題なし
  • 靴・・・黒か茶色の革靴

女性の場合は、同じくスーツが望ましいですが、男性よりはかなり幅広いです。私服であっても、派手でなければ問題ない学校もあります。

まずは、勤務先の先輩教員に確認してみるのが良いでしょう。

表情や態度について

表情は笑顔が不可欠なのは当然ですが、何事も笑顔ではいただけません。表情にはメリハリを出しましょう。話の内容によっては真剣な表情で向き合うことが大切です。

笑顔も「自然な笑顔」を保つようにしましょう。
慣れない人は、気持ち悪いくらいの満面の笑みを終始続けてしまうことがあります。それでは逆に「変わった人」というイメージを持たれてしまいます。
「自然な笑顔」を保てるよう気を付けてくださいね。

動作も、基本的には常に背筋を伸ばすイメージで、凛とした態度を心がけましょう。

お辞儀は、「斜め45度」など型にはまった正確さは不要です。しかし、頭を下げた時に一旦止めるなど、礼儀正しさが自然と伝わるようにすると良いでしょう。

また、話が終わって家を出る際には、話をしたご家族以外にも

SAIRAN
お忙しい中、お邪魔しました。

と、ひとこと伝えられると良いでしょう。

家庭訪問での「保護者との面談中」のポイント

春の家庭訪問は、基本的に保護者の話を聞くことが中心になります。

教師側が自分の思いを熱心に語らなくても、「真剣に聞いてるからね!」というメッセージを態度で示すだけで「ああ、いい先生だな」と好印象を持ってもらえます。

そこで、SAIRANが家庭訪問で心がけている「語らずして熱心さを伝えるコツ」をいくつかご紹介します。

視線は目を見て相槌をうつ

保護者が話をしている時は、シッカリと保護者の目を見て、相槌をうちながら聞きましょう。そして、真剣に聞いている印象を持ってもらえるようにしたいですね。

話をするときも同じで、基本的には保護者の目を見て話をすることを心がけます。

相槌については、タイミングやペースが単調にならないようにしましょう。

相槌をうつのに慣れていない人は

  • 無言で首をタテに振る相槌
  • “はい”と返事を入れながらの相槌
  • “そうなんですね”と返事を入れながらの相槌

 

を適度に混ぜるように意識すると良いでしょう。割合は「3:6:1」くらいが理想的だと思います。

「オウム返し」を心がける

保護者の話を聞いている時は、相槌ばかりでなく「オウム返し」も入れられるように心がけましょう。

「オウム返し」というのは、保護者の話を鳥のオウムのように繰り返す、コミュニケーションの基本技術のひとつです。

繰り返すとは言っても、そのまま全部繰り返してはいけません。アタリマエですよね(笑)

保護者
ウチの子、ものスゴイ汗かきなんです。特に夏なんかは滝のように汗が出て、シャツがべとべとになるのでそろそろ周りの友達に何か言われないか心配してるんです。
SAIRAN
ほお・・・そんなに汗をかかれるのですね・・・それは親としては心配ですよね・・・

こんな感じです。

大切な話はこちらからも質問をして確認

保護者からの要望や相談などの大切な話については、こちらからもいくつか質問をして充分に聞き出すようにしましょう。

メモは重要でなければ後にする

何でもかんでもメモを取ることはやめましょう。

メモを取ると、どうしてもメモを取ることが中心になってしまいます。保護者にも話をするペースなどにで気を遣わせてしまう場合があります。メモは終わった後に外で要点だけをメモするようにし、職場に戻ってからメモを頼りにまとめ直すのが良いでしょう。

ただし、アレルギーやいじめなど重要な話は、その場で話を聞きながらメモを取るようにしましょう。

なので、基本的にはノートと筆記用具は持参しておきましょう。

「メモを取らなくとも、メモの準備はしていく」この微妙なバランスが大切です。「必要に応じてはメモをする用意がある」という意思表示は、仮にメモを取らずに終わったとしても、家庭訪問に対する真剣さを保護者に伝えることにつながります。

家庭訪問する際の「持ち物」について

つぎに、家庭訪問の際に必要となる「持ち物」についてご紹介します。

地図

家庭訪問に地図は必需品です。

春先に保護者に書いてもらう「児童カルテ」的なモノに、学校から家までの道のりが書かれていますが、分りにくいモノが多いです。

「児童カルテ」的なモノを回収したら、それを参考に「分かりやすい地図」を自分で準備して、そこに印を付けるなどの準備をしましょう。一軒一軒の家や世帯主の名前が載っている地図が学校にあれば、それを自分用にコピーして、マーカーで印をすると良いでしょう。

もし無ければ、先輩職員に早いうちに相談して、準備するようにしましょう。

今はスマートフォンの地図アプリで対処している人もいますね。

家庭訪問スケジュール

どの教員も、家庭訪問のスケジュールを時間割のようにした表を作ると思います。

それをひとつコピーして持参しましょう。

腕時計

腕時計も必要です。

家庭訪問は常に時間を意識して動きます。スマホの時計ではなくて、時刻を確認したいときに一瞬で確認できる腕時計が最強です。

保護者と話をしている間も、腕時計なら自然な動作の中で失礼なく時刻を確認できます。

スマートフォン(携帯電話)

約束の時刻に遅れそうになった時、前もって連絡を入れる時に必要です。

せっかく時間を作って待ってもらっている保護者に、待ちぼうけを食らわせないようにしましょう。

ノート&筆記用具

必要に応じてメモが必要な時に使います。

保護者と話をする時はよほど重要な話でなければメモは取りませんが、持っていくと「メモを取る準備がある」と熱心さをさり気なくアピールできます。

家庭訪問での「流れ」と押さえておきたい「会話のネタ」

初めて教師の立場で家庭訪問を経験する方は「どのタイミングで何を言っていいのか分からない」と不安になる人もいるでしょう。

なので、いくつかの決めゼリフ的なものを場面に分けて紹介しておきます。

はじめ

最初に出会った時は、しっかり挨拶をしましょう。

SAIRAN
初めまして、○○さんの担任をしております、SAIRANと申します。1年間よろしくお願いします

普通ですが、これで十分です。

家に上がる

当たり前の話ですが、保護者に

保護者
どうぞおあがりください

と言われるまでは家に上がりません。

時々、それっぽい会話がなく保護者が中に入ってしまわれることがあります。その場合は数秒置いて

SAIRAN
おじゃましてよろしいでしょうか

と声をかけましょう。すると

保護者
あ、どうぞ!

と言われます。

何事も自分で判断せずに、言葉のキャッチボールで丁寧に確認しながら進めましょう。

座る

たいがい、椅子か座敷に座って話をします。

その場合も自分から座りません。保護者から「こちらへどうぞ」的な話があるまで、椅子や机の横で待ちます。

座る前は保護者からの声掛けが無くても「どちらに座れば良いでしょうか」とは言わないようにしましょう。

挨拶第二弾

お互いが座って話を始めるにあたっては、再度挨拶をするようにしています。

SAIRAN
改めまして、担任のSAIRANです。よろしくお願いします。

と、重ねて自己紹介から始めると丁寧に聞こえますし、自然に話を進めやすくなります。

話始め

話の展開は当然子供の話をするのが良いです。

SAIRAN
○○君、とて友達に優しくできるし気が利く良いお子さんですね。昨日は、掃除用具入れの整理を自分からやってくれていましたよ。」

SAIRAN
「○○さん、とても勉強に前向きな子ですね。いつも積極的に手をあげて元気に発表してくれていますよ。

などなど、簡単でいいので子どもの学級での様子を話するのが良いでしょう。

これらを話せるようにするためには、話のネタを持っていないといけません。 日頃から教師用の児童カルテ的なものを作っておいて、メモをマメに残しておけば可能です。

それができていなければ、家庭訪問当日に、訪問予定の子どもの様子を学校にいる間に観察したり、声をかけてコミュニケーションを取ってみたりすると良いでしょう。

SAIRAN
〇〇君、とてもゲームが好きなんだそうですね。今日もモンスターハンターについて、楽しそうに話をしてくれていましたよ。

このレベルのネタであれば、子どもとたちとのチョットした会話で聞き出せますね。

どうしてもネタが無い時は、家の中で飾られている子どもの写真や花、天気の話でも構いません。 しかし、できれば子どもの話をして「自分の子どものことを見てもらえているな」という印象を保護者に持ってもらいたいですね。

もし、PTAの役員が決まっている場合には、その事を話始めのネタにしても良いでしょう。

SAIRAN
PTAの役を引き受けていただいたそうで、お世話かけます。お忙しいのに、本当にありがとうございます。

的な感じで話ができれば無難ですね。

会話のネタ

「何の話をすればいいのか分かりません・・・」とお悩みの先生方、家庭訪問は「話す」よりも「聞く」ほうを重視してください。

どんな世話のかかる子どもの家であっても「話す」よりも「聞く」を重視しましょう。

で、何を聞くのか。
せっかくなので、学校で見られない子どもの様子を聞くようにしましょう。

  • 新しい学年になってから、○○君、家で何かお話されてますか?
  • 新しい学級になって何か変わったことはありませんか?
  • 家では普段どんな遊びをされてるんですか?
  • 習い物は何をされていますか?
  • 何か困ってらっしゃることはありませんか?

これらの質問で話を聞いている間に10分~15分はすぐに終わります。 それにあわせて「学校では○○な感じですよ」とお互いに知っている子どもの様子を返すことができたら話に広がりが出て理想的です。

ココでも子どもたちの学級でのエピソードをネタとして持っておくと良いですね。 そのためにはやっぱり日頃からのメモが大切でしょう。

終わり

自分から話を切ることができそうであれば

SAIRAN
今日は貴重なお時間を頂きありがとうございました。1年間頑張りますのでよろしくお願いします。

と切り上げればよいでしょう。

もし、話が長くて終われそうにない時は

SAIRAN
そうですか・・・もう少しお話を聞かせていただきたいのですが、次がありますので今日はこのあたりで失礼させていただきます。もしよろしければまた改めてお時間を頂いてよろしいですか?

と伝えると良いでしょう。

保護者が一生懸命にお話をしている時に、失礼にならないように話を終わらせることが大切ですね。

お別れの挨拶

玄関で靴を履いた後、再度挨拶をしましょう。

SAIRAN
「お忙しい中、本当にありがとうございました。これからもご協力お願いします。」

くらいで良いと思います。

その前の挨拶と内容が丸被りしないよう、いくつかバリエーションを持っていると良いでしょう。