「教職教養」とは?教員採用試験対策前に知っておくべきコト~勉強法・難易度・内容など~

教員採用試験の勉強法「教職教養」

この記事では、教員採用試験の「教職教養」に関する「内容・難易度・試験の中の位置づけ」など、勉強法を検討したり、対策をすを進めたりする上で必要となる基本的な事柄について詳しく説明します。

特に教員採用試験の受験初心者の方々を中心に

「教職教養とは何か」 を理解するための「入門編的」な内容

になっています。

来夏の合格に向けた試験対策の足がかりにしてください。


「教職教養」とは ~内容・一般教養との違い・難易度~

まずは、教職教養の内容について、一般教養と教職教養との違いや、教職教養の難易度について説明をします。

教職教養の内容&一般教養との違い

教職教養とは

教師の仕事をする上で身につけておくべき「教育に関する知識・教養」の総称

です。

教員採用試験では、この教職教養にあたる教育原理、教育心理、教育史、教育法規、教育時事などの分野から出題されます。近年は、文部科学省などの政府機関による答申や通知に関する問題も数多く出題されています。

 

一方で、「一般教養」は

教育に直接関係のない事も含めた「時事問題」を始め、学校教育で扱う事柄の基本的な知識

のことです。

例えば、教員採用試験の受験校種が「中学社会」であっても、一般教養試験では社会科はもちろん「国語・数学・理科・英語など」の知識を問われます。

一般的には

国語・英語・倫理・音楽・保健体育・美術などの「人文科学系」

日本史・世界史・政治経済・国際関係・環境・地理などの「社会科学系」

数学・物理・生物・科学・地学・情報などの「自然科学系」

の3つの分野に分けることができます。

 

なので、教職教養と一般教養は同じ「教養試験」でも内容は全く違うのです。

そして、ほぼ全ての自治体の教員採用試験で、これら教職教養と一般教養の試験が課されます。

教職教職と一般教養の違いを正確に理解したうえで、どちらも疎かにならないよう、バランスの取れた対策を進めることが大切と言えます。

 

教職教養の難易度

次に「教職教養の難易度」について説明します。

教職教養の難易度は比較するモノにもよりますが、教員採用試験の試験科目の中では難しい部類に入ります。

その理由として以下を上げることができます。

教職教養が難しいとされる理由

  • 専門用語の多さ
  • 出題範囲の広さ
  • 出題形式や難易度の多様性

専門用語の多さ

まずは「専門用語の多さ」が挙げられます。

教職教養は、教育学部出身であったり教職に関わる仕事の経験が無ければ、聞きなれない言葉のオンパレードです。

初めて教職教養に触れる受験生は、まず教職教養の専門用語に慣れるのにひと苦労するでしょう。

 

出題範囲の広さ

もうひとつ、教職教養が難しいとされる理由は「出題範囲の広さ」にあります。

教職教養の試験で出題される範囲は、昔から蓄積されてきた教育に関する教養や知識がベースとなっていて、その数は膨大です。

それに加え、時代の流れに応じて政府機関から発信される答申や通知、場合によっては自治体の発行物など数多くあります。

よって

教員採用試験での教職教養の対策を素人だけで進めることは難しい

と言われます。

しかし、出題される資料はその時々のトレンドによってある程度絞ることも可能です。

教員採用試験に関する受験雑誌や受験専門家などの意見を参考にして勉強する対象を絞るなど、適切な勉強法で対策を進めれば高得点を獲るコトができるでしょう。

 

出題形式や難易度の多様性

また、自治体によって問題の出題形式や難易度が大きく違います。

全問マーク式の客観型の試験を課す自治体が多い中で、記述式や100文字300文字以内といった形の論述式での回答を求めてくる自治体もあります。

 

必ず自分が受験する予定の自治体の過去問題に触れ、出題形式を確認しましょう。

そして、難易度については一般論の難易度ではなく「自分にとってどう感じるか」を確認することをおススメします。

むやみやたらに問題集や参考書をむさぼり読むのではなく、受験予定の自治体の過去問に触れることを中心にするなど、必要な情報を集めながら効果的に対策を進めましょう。

そうすることで、教職教養の「自分が感じる難易度」をグンと下げることができるでしょう。

 

教員採用試験合格のために…「教職教養対策」の重要性

教員採用試験の対策では「不得意科目=弱点を作らない」という考えが大切です。

弱点を無くして 「全ての科目を受験者平均はできるようにする」ことによって、合格率をグンとアップさせることができます。

しかし

教職教養に関しては 「受験者平均」ではなく、「全受験者の上位3割」には入れる力をつけないと合格は難しい

と考えてください。

教職教養は絶対にマスターしておくべき重要な試験科目であると認識してください。

教職教養を苦手科目にして教員採用試験を受験すると、相当不利な立場となり、合格率がかなり低くなる恐れがあることを理解してください。

教職教養のマスターは教員採用試験合格の第一条件と言っても言い過ぎではないでしょう。

 

その理由について、以下にまとめてみました。

理解を深めよう

▼教員採用試験合格に必要な考え方「弱点をつくらない」ことについて理解を深めたい方は、こちらの記事をどうぞ。

「脱!不合格」苦手を克服し弱点をつくらないことが教採合格への近道だ

2018年5月20日

教職教養は極めて重要な試験科目ですが、満点を狙う必要はありません。教職教養の満点は極めて困難です。そんな暇があるのであれば、全体のバランスを考えて、他の苦手科目を中心に力を注ぐようにしましょう。

 

「教職教養のマスター」が教採合格の第一条件である理由

それでは、教員採用試験の合格のために 「教職教養のマスター」が重要である理由について説明します。

主には以下の3つです。

教採合格に「教職教養マスター」が第一条件である3つの理由

  • 「教職教養」は1次試験に設定されている自治体が多い
  • 「教職教養」は受験生の間で差がつきやすい
  • 「教職教養の力」は他の試験科目にも影響する

以下にひとつずつ説明します。

 

1次試験に設定されていることが多い

教員採用試験での「教職教養」は、ほとんどの自治体が一次試験に設定されています。

私が受験した3府県でも、いずれも「1次試験」に教職教養が課されました。そして、今年度もこの3府県の試験では「1次試験」に課されていました。

うちひとつの自治体は、1次試験が「教職教養のみ」でした。

これは 「教職教養が苦手な受験者は、他科目での挽回ができない」 ことを意味します。

言いかえると

教職教養ができなければ、1次試験での敗退濃厚

ということです。

他にもいくつかの自治体の募集要項を拝見しましたが、やはり多くの自治体で「1次試験に教職教養」を課しています。

このことから、多くの自治体が 「教職教養の知識は、教師になるための第一条件」と考えている ことが分かります。

 

受験生の間で差がつきやすい

教員採用試験での教職教養は中身が多岐にわたります。

私が知る限りでも

・教育心理
・教育史
・教育法規
・教育原理

があり、さらには

・文部科学省など政府中央機関答申
・学習指導要領
・教育政策(国だけでなく自治体の政策)
・各自治体発行の教育関係配布物

などの内容まで問われます。

このように、対象範囲が広い教職教養は、計画的かつ効率的に時間を掛けて対策をしなければモノにできません。ですから、適切に対策をして正しい勉強法で進める人とそうでない人で差がつきやすい科目 と言えます。

なので、教職教養の対策を必要以上に後回しにしたり、行き当たりばったりの勉強法で中途半端にやってしまったりする人は、1次試験で敗退する確率が高まると考えてください。

 

他の試験科目にも影響する

先にも述べましたが「教職教養の力は1次試験の突破の可否を決定づける」と言っても過言ではありません。

そして

教職教養の力は他の試験科目の出来にも影響

します。

少なくとも

  • 面接
  • 討論
  • 論作文

この3つには大きく影響します。

教員採用試験での「面接・討論・論作文」の試験は、受験者の文章力や話力といった「表現力」だけでなく、受験者の「教育観」「教育への関心」を測る試験です。

そこで、一般の人と同レベルのことを述べていては、 「教育への関心の低さ」や「教育観の未熟さ」を疑われます。

自分がこれらの試験で表現したことを通して、教育に関する正確な知識、意識の高さや考え方を試験官に伝えることが大切です。

そこで、教職教養に関する知識が土台として必要になるのです。

教職教養の対策で身に着けた正確な知識は、面接・討論・論作文への対応力を確実に底上げし、教員採用試験の合格率を高めます。

 

教員採用試験「教職教養」の対策・勉強法

教員採用試験への準備において「教職教養対策」が多くの受験生を悩ませている原因は

教職教養の範囲があまりに膨大であり、どこからどのように手を付けていいのか分からない

ところにあります。

そこで、ココでは筆者の経験を基にした「教職教養の勉強法」を簡単に紹介します。

教職教養の勉強法

  • 「教職教養」を“不易と流行”に分解&整理する
  • それぞれの特性に合わせた対策を進める
  • 自治体の傾向や難易度を意識する

 

「教職教養」を“不易と流行”に分解&整理する

仕事をする上で「複雑なモノは分解して考える…」というコツがあるのをご存知ですか?

複雑とされているモノの多くは、複数の要素が集まったモノなので、それらを分解&整理して考えることで効率よく処理ができます。その考えを「教職教養」の対策にもあてはめてみると良いでしょう。

「教職教養」を分解すると「不易と流行」に分けることができます

「不易」とは、どんなに社会が変化しても、時代を超えて変わらない価値のあるものです。教職教養の中では以下のものが挙げられます。

・教育心理
・教育史
・教育原理
・教育法規

そして「流行」とは、時代の変化とともに変えていく必要のあるものです。教職教養では以下のものが挙げられます。

・文部科学省など政府中央機関答申
・学習指導要領
・教育政策(国だけでなく自治体の政策)
・各自治体発行の教育関係配布物

 

それぞれの特性に合わせた対策を進める

教職教養を「不易と流行」に分解したあとは、それぞれに特性に合わせた勉強法で対策を進めましょう。

「不易の教職教養」の対策ついては、市販の参考書を中心に勉強を進めると良いでしょう。

そして「流行の教職教養」の対策については出版社や予備校などが発信する最新情報を入手して勉強を進めると良いでしょう。

最新情報のオススメは「教員採用試験雑誌」です。

毎月発行されている以下の2つは、教員採用試験に特化した内容になっているので、数多くある「流行の教職教養の分野」から直近の教員採用試験で狙われやすい分野についてなど、的確な情報を得ることができます。

 

自治体の傾向や難易度を意識する

教員採用試験は自治体によって出題傾向や難易度が違います。

  • マーク式か記述式か
  • 論述式はあるか
  • 難易度はどの程度か
  • 毎年出題されるところはあるのか
  • 自治体独自で作成した資料からの出題はあるのか
  • 試験全体からみた教職教養試験の配点

などを中心に、受験予定自治体の過去問を必ずチェックしましょう。

そして自治体の出題傾向や難易度を意識した上で、勉強法を考えて対策を進めていきましょう。

 

過去問チェックをする上で使用する過去問集について「自治体別」か「全国版」かで悩む方がいますが、目的に応じて使い分けるようにすることが大切です。

具体的には、受験予定の自治体の傾向や出題形式を知りたいのであれば「自治体別」の一択です。

そして、全国的な出題傾向を知りたいのであれば「全国版」に取り組むのが良いでしょう。

 

 「教職教養」を制する者は教員採用試験を制する

教職教養とは何か。

教職教養と一般教養との違いは何か。

教職教養の難易度。

そして

教員採用試験を突破するために 「教職教養は重要であり、受験者の上位3割に入る力が必要不可欠」

と言える理由については理解していただけましたでしょうか。

 

「教職教養を制する者は教員採用試験を制する」 と言っても過言ではありません。

毎年残念な思いをされている方。

もしその中に 「教職教養の出来がイマイチ・・・」 という方は、「教職教養のマスター」 が来夏の合格へのカギを握っているかもしれません。ぜひ力を入れて取り組んでください。

頑張ってください。

あわせて読みたい

▼教員採用試験の教職教養対策において、より詳しい勉強法を知りたい方はこちら。

教職教養の勉強法!教員採用試験一発合格者が語る対策のコツ~実践編~

2018年8月1日

▼教員採用試験に受からない理由や原因とその解決方法について考えたい方はこちら。

教員採用試験に受からない「理由・原因」と「解決方法」はコレだ!

2018年6月7日

▼教員採用試験合格につながる大切な「思考法」について知りたい方はこちら。

教員採用試験の合格に必要なのは「勉強法」よりも「思考法」だ…という意識はありますか?

2018年8月20日

おすすめ動画

▼Youtubeでも「教員採用試験」に関する情報を提供しています。スキマ時間などにご利用ください。

Youtubeちゃんねる「だいぶつ先生ネット」~教員採用試験から教職に関する情報まで~ https://www.youtube.com/channel/UCOrVEZ2dTXMrjIQ2Hd5_ZFA