教員採用試験に「ノー勉合格者」っていませんか?
特に、近年の教員採用試験の倍率低下に伴って小学校を中心に発生している
なんていうことを周りに話をする人のことです。
時には
なんてことを言う人もいます。
今回は、そんな「ノー勉合格者」が存在する理由を紹介します。
きっとその理由に納得し、教員採用試験に確実に合格するためにはやっぱり勉強・対策が必要なんだ…ということを理解いただけると思います。
目次
教員採用試験「ノー勉合格」はホントにいる
自分の周りにいる合格者が「ノー勉合格」であったことを告白してきたり、試験前でも自由気ままな生活をしていたにも関わらず合格してしまった「ノー勉合格者」がいると、苦労して合格したり、合格できずにいたりする人の心中は穏やかではありません。
インターネットから発信されている情報の中でも、教員採用試験、特に小学校での「ノー勉合格報告」は決して珍しくはありません。
- 悔しい
- うっとおしい
- 腹立たしい
- うらやましい
合格をするのに苦労している側からすると、様々な心情が交錯するところであり、ノー勉合格者がノー勉であったことを信じていない人もいます。
しかし残念ながら
なぜなら、私の知り合いに「ノー勉合格者」が複数いるからです。
彼らは本当に試験前すらアルバイトや仕事をしたり余暇を楽しむなど、余裕を持った生活を送りながらも教員採用試験に合格していました。
「ノー勉合格者」は実はノー勉ではないというカラクリ
では、「ノー勉合格者」とそうでない人の違いは何なのか。
幸運が重なったのか、コネがあるのか、天才なのか…イロイロと妄想が膨らみますが、ハッキリと言い切れる「ノー勉合格」が存在する理由があります。
実は「ノー勉合格」にはカラクリがあるのです。
と言うと
と思う人がいるかもしれませんが、そういうコトではありません。
ノー勉合格者は、教員採用試験対策としてはノー勉です。
夏の教員採用試験を意識しての対策は殆どしていない…それは事実なのです。
しかし
というコトなのです。
教員採用試験対策前の経験とノー勉合格の関係
具体的に例を挙げて説明をします。
教員採用試験の小学校受験者であれば、専門科目に「小学校全科」があります。
小学校全科は国語・算数・社会・理科・英語に自治体によっては体育・音楽・図工など、複数科目で構成されているので一見大変そうに思えます。しかし、その問題レベルは「公立高校の入試問題レベル」です。
なので、いわゆる「進学校」を卒業している受験生であれば、小学校全科の内容は過去にマスターしたレベルです。なので、ノー勉でもそこそこの点数が取れてしまうのです。
さらに、学生時代に塾講師や家庭教師などのアルバイト活動を通して、高校入試レベルの課題に日常で触れてきた人も数多くいます。
そんな人たちが小学校全科レベルの問題のために毎日ガリガリしないと合格できないほうがおかしいのです。
同様に、他にこんな経験や能力を積んできた方は、ノー勉で合格できる可能性があると思います。
- 過去にクラブ活動や習い事でピアノ・水泳・演技の経験がある
- 大学入試などで小論文対策をしていた
- 教育学部出身で学生時代に真面目に教職教養に触れてきた
- アルバイトなどで接客経験が豊富にあった
- もともと明るく前向きな性格で人付き合いが上手だった
特に今のような売り手市場では、合格ラインが低くなっています。
さらには、筆記試験の問題そのものも平易になっています。
さらには、マーク式のような、うろ覚えでも正解にたどり着ける問題形式が増えています。
つまり、求められるレベルが低い現状では、ガッツリ対策をしなくても、それまでの長い人生の中で「ある程度真剣にやった経験」さえあれば、対策をしなくても合格ラインを超えてしまうことがあるのです。
実際のところ、私も以下のような経験をしてきたおかげで、一部の試験科目については比較的楽に対策ができたと思っています。
- 水泳経験(水泳実技)
- マスコミ受験のための論作文経験(論作文で文章を端的に書く癖)
- 前職での接客や会議などでのプレゼン経験(人前で話す経験・演技)
- 高校での演劇部(演技・声)
- 中学での野球部(運動能力・体力・声)
どれも経験そのもののレベルは高くはありません。しかし、教員採用試験対策を始める前から受験者平均以上のアドバンテージを持つことができたと実感しています。
逆に経験が乏しくて苦労したのが
- 小学校全科(特に算数)
- 教職教養
- ピアノ
- 現場経験
でした。
何れも、ほぼ無経験であったり、苦手意識から避けてきたことばかりです。
このように、試験科目別に自身の経験と照らし合わせてみると、教員採用試験対策をする上で、自分がガリ勉コースなのか比較的に楽に対策をできるノー勉コースなのかを判断することも可能なのです。
能力と経験が足りないものは「勉強・対策」するしかない
以上の説明より、ノー勉合格者はノー勉だったのではないことは理解いただけたと思います。
言い換えると
しかし、ノー勉合格者が自分の周りに実際いたり、インターネットのブログや動画などでノー勉合格者の気楽な経験談を見聞きすると
などの希望的幻想に流されて勉強しない人がいます。
その証拠に教員採用試験、特に小学校受験者を中心に、シッカリと対策をして受験する人は多くありません。
もしかしてみなさんも、ノー勉合格者が本当にノー勉で合格できていると信じて、自分も同様のラッキーチャンスにあずかれると思っていませんか?
もし何度受験しても合格できないのであれば、それはコネが無いからとか、年齢がどうとか、講師経験が無いからとか、さらには運がないからとか、そんなことが原因なのではありません。
繰り返しますが、ノー勉合格する人にはノー勉合格できるだけの理由があります。
それは、教員採用試験対策として勉強や対策をしていないだけであって、それまでの長い人生の中で経験してきたことを通して教員採用試験で求められている能力や経験を培ってきたからです。
そのことに早く気づいて、勉強しましょう。
まとめ:合格に必要なコトを最優先に確保すべし
結局のところ、ノー勉合格者も過去の時間を使って教員採用試験の合格に必要な経験や能力を培ってきたのであれば、合格できない人は勉強・対策するしかありません。
合格するために必要なコトが何かを自己分析し、それを最優先に確保して対策を進めることが大切です。
と言うと「勉強する時間が確保できない」という人がいます。
しかし、そういう方は無理にでも勉強する時間を作って対策を進めることをおススメしたいです。
例えば「講師」をしているなら、一旦講師活動を停止すべきでしょう。
そして、講師活動を停止することで得られる、半年なり一年なりの時間を教員採用試験対策に費やすべきだと思います。
フルタイム、しかもほぼ毎日残業が確定しているような教師の仕事をしながら、教員採用試験対策をすること自体がムリゲーなのです。
これはあくまで僕の考えですが、講師活動をすることは教員採用試験では不利に作用します。
なぜなら、講師活動をしていても面接は上手くなりませんし、教職教養や小学校全科も解けるようにはなりません。論作文のネタは得られますが、その経験と文科省の方針や現状の説明を交えて上手に論作する力もつきません。
残念ながら講師経験だけでは教員採用試験に合格する力はつかないのです。
自分の身の回りにノー勉合格者がいるから自分もそのうちその恩恵にあずかれるかもしれない
なんて思っていたら、そのうちこの売り手市場が終わってがしまいます。
一転して教員採用試験が買い手市場になると合格ラインが上昇すると、いわゆる高校社会などの超高倍率の校種のようにホントに勉強してもなかなか合格できない時代がやってきます。
そして、今の売り手市場だからこそ溢れている「ノー勉合格者」もいなくなります。
そうなった時に「売り手市場の時にシッカリと勉強しときゃ良かった…」と気づいても遅いのです。
教員採用試験は真のノー勉では合格しません。
不合格である以上、能力や経験が不足しているのです。
その不足を補い合格するために、必要な時間を確保して勉強・対策をしましょう!