今、現在進行形で「転職」を考えているサラリーマンの方はたくさんいらっしゃると思います。
「転職」って勇気が要りますよね?
でも
と言い切れます。
10年前に、某有名ブラック企業から「公立小学校→私立小学校教師」に転職した私の経験から、「転職」することによって得たメリットとデメリットについて語りたいと思います。
結論から申し上げると、メリットはこんな感じです
- やりがいを持って仕事に取り組める
- 収入が増える
- 自尊感情が上がる
- 通勤が楽になった
- 人間らしい生活サイクルになった
- 有給休暇が取れる
- 自分の時間が持てる
- 転勤の心配がなくなる
- 人間関係が良くなる
それでは、詳しくご紹介します。
「転職しようかどうか」で迷われている方、ぜひ参考にしてください。
目次
転職の「メリット」は2種類ある
転職のメリットは以下のように2種類あります。
- 転職する時に求めていたメリット
- 転職する時に求めていなかったメリット
この2つに分けてお話をしますね。
転職する時に求めていた「メリット」
転職は目的ではなく手段です。
基本的に転職は現職への不満を解消するためにするわけなので、それが転職する時に「メリット」として手に入ります。
私が転職の時に求めていた「メリット」には次のようなものがありました。
やりがいを持って仕事に取り組める
転職して
ができるようになりました。
これが個人的には最大かつ最高のメリットでした。
民間企業は「社会貢献」と口では良いことを良いますが、それはお金銭的利益が出ることを前提としています。「利益優先」です。
企業の立場を考えると「利益優先」は当然だと思います。
でも、その「利益優先」の考え方が僕には全く合いませんでした。
それが「転職」してから180度変わりました。
それが僕にはとてもうれしく、仕事に「やりがい」を感じることができたのです。
特に、小学校教師として始めの1年間は、慣れない仕事で本当に大変でした。家に帰っても休日も仕事をしていましたが、全く苦になりませんでした。
転職をして「やりがい」をもって仕事をすることの楽しさを知ることができたのです。
収入が増える
転職して収入が増えました。
前職の給与体系では、あの無茶な働き方をしても年収ベースで100万プラスが精一杯だったと思います。
心の底から「良かった…」と思います。
現実的な話、お金もらえないとやってられません。
「“ありがとう”をもらえたらお金なんて…」
と言って、低賃金を正当化しようとする某企業経営者がいます。
僕はお客さんから「ありがとう」の言葉は欲しいし嬉しいです。
でも、経営者からは「ありがとう」よりも「働きに見合った給料」がもらいたいです。
前職の民間企業でも
「会社からもらえるのは給料だけか?仕事を通して経験やスキルをもらってる。そういう価値を感じれる人でありたいよね」
みたいなセリフで遠回しに
「給料安くても我慢しろ」
的なことを言われたコトがありました。
いやいや、ちゃんと仕事量に見合った給料を貰ってたらアリですけど
毎月残業が100時間を余裕で超えて、ほぼ2人分働いてるのに「給料1人分でも経験やスキルアップで納得する」なんて…凡人には理解できませんでした。
転職する時に求めていなかった「メリット」
良いところに「転職」できると、考えていなかったオマケ的なメリットがあります。
しかもひとつやふたつじゃない・・・たくさんメリットがあります。
なぜなら、居心地の良い職場には「余裕」がある分、正の連鎖が起こっているからです。
社員や職員が法外なムリをしなくても「仕事が回る」ようになっているんですよね。
ステキです。
自尊感情が上がる
転職して自尊感情があがりました。
これは思い込みかもしれませんが、自分の価値観と仕事の方向性が一致すると自尊感情が高まります。
ここで言う自尊感情とは
のことです。
決して「小学校教師」という肩書きへの驕りではありません。
そもそも今の時代に「小学校教師」のステータスはガタ落ちです。
「大変でしょ?」「報われない仕事だね…」「ブラック」と思われがちですが、自分自身が納得して仕事をしているとそんなことは関係ありません。
今も自信を持って「僕は教師してます」と言い切れます。
これは、人生に意義に感じるためには大切なことです。
通勤が楽になった
転職してから通勤時間が大幅に短縮されました。
その時間はなんと「往復2時間!」
転職前は片田舎から大阪の中心部まで、徒歩と電車で片道約1時間15分掛かっていたのですが、今は車で片道約15分です。
往復にすると約2時間の短縮。しかも満員電車ではなく、ひとりで運転席に座っての通勤です。
体力のある若いうちはともかく、これから年々体力がなくなる可能性のある中で、車で通勤できるのはとてもありがたいです。
今は音楽やVOICYなどのラジオ番組の配信を聞きながらお気楽モードに出勤できています。
人間らしい生活サイクルになった
前職では深夜の2時から会議…なんてコトもありましたから、いつが昼で夜なんだかわからない生活でした。
夜中の23時に帰ろうとしたら「悪いけど、明日の7時までに資料作って…」なんて言われることも。
しかし
今は、外が暗くなると家に帰ります。
そして晩飯を食べ、風呂に入り、日が変わるまでには布団に入って寝る…
休日も午前中は溜まった仕事を片付けたりはしていますが、午後からは家族とともにする時間を過ごす…
そんな毎日を送れています。
あたりまえなのかもしれませんが、僕がそんなあたりまえの「人間らしいサイクル」で生活ができるようになったのは、転職してからの話なんですよねえ…
有給休暇が取れる
転職してから比較的有給休暇が取れるようになりました。
もちろん学校に勤務する以上、学校がある時は余程の事情がなければ取れません。
でも、1時間単位で有給を取れるので、半日授業の日には子供たちが帰った後、有給を申請して仕事から離れることができます。
創立記念日などは基本的に職員は出勤です。
でも、有給を取得すれば同じように休日にすることができます。
しかも、有給の取得に理由の報告は要りません。
組織が侵すことのできない「労働者の権利」として認められているんですね。
自分の時間が持てる
転職してから、自分の時間が取れるようになりました。
平日に働いているのは変わらないので、ものすごく増えたわけではありません。
でも、前職に比べれば比較にならないくらい、仕事以外の自分の時間を取ることができるようになりました。
子供と触れ合う時間や、ひとりで考え事をしてみたり、こうやってブログを書く時間が持てるのも、前職では想像できません。
転職したからこそ得られたメリットです。
転勤の心配不要
転職して、転居の移転を伴う異動が基本的にあり得なくなりました。
公立学校の職員は基本的にどんなに離れても県内の異動です。私立学校も基本的には転勤の心配は自分が希望しない限りありません。
おかげで家を建て、計画的に腰を据えて子育てもできます。
民間企業で働いている友達が、広島、金沢、東京、名古屋、福岡、千葉…と全国に飛び回っているのを考えると、自分は本当に恵まれてると思います。
人間関係が良くなる
転職してから、人間関係に困ることが少なくなりました。
ブラック企業を始め、何かとギスギスした組織には「めんどくさい人」が多いです。
これは
んだと思います。
- 自分の仕事を要領良く他人に振って逃げる人
- 上下関係を使って何かとゴリ押ししてくる人
- 味方だと思っていたのに、ピンチになると離れていく人
- 他人を蹴落としてでも生き残ろうとする人
安定した職場では、そういう人の割合がメチャクチャ低いです。
これは
だと思います。
自分たちの仕事の価値がが「お金になるかどうか」でなく「子供たちの為になるかどうか」で判断されるところに、人として精神的に腑に落ちる。
だから、教師の仕事は大変でも職場の人間関係は荒れにくいんだと思います。
今はとても居心地が良いです。
転職のデメリット
以上、転職をしたことによるメリットを私自身の経験をもとにして紹介しましたが、良い事ばかりではありません。
デメリットも当然あります。
結局、転職を決意できるかどうかは、受けるデメリット以上にメリットが魅力的かどうかなのだと思います。
次に、転職する上で起こりうる「デメリット」についても紹介しておきます。
- 転職活動に体力が必要
- 説得や挨拶が必要
- 転職先の不透明感
- 同期(同年齢)が少ない
- 年齢とキャリアのギャップ
転職活動に体力が必要
転職には少なくとも以下の体力が必要です。
- 心身の体力
- 経済的な体力
心身の体力
転職に「心身の体力」が必要になる理由は明確です。
からです。
僕の場合、教師に転職すると決めてから並行して下記の活動をしました
- 教員免許を取得するために大学の通信教育を受講
- 並行して第二希望の転職先として「大学職員」の採用試験を受験
期間にして1年半「複業期間」を経験しました。
本業を続けながら転職の準備をしましたので、殆ど「休みなし」の1年半でした。
経済的な体力
転職先の採用試験を受けに行く時の交通費など、何かと費用が掛かります。
僕の場合は、教員免許を取得するための「通信教育の学費」も必要でした。
働きながらの転職活動であれば、経済面は問題ないのですが、場合によっては退職してから転職活動を行わざるを得ない場合もあります。
この場合、決まるまでの活動資金として、ある程度の貯金や支援が必要です。
説得や挨拶が必要
転職するにあたって
です。
まずは「家族」への説得。これは仕方がありません。
そして場合によっては「会社」への説得も必要です。
「一度辞めると決めたら、どんなに引き止めがあっても関係ない。自分は自分の道を行く!」
と強気に出られる人はともかく、会社側の引き止めが強く、本人も情に流されやすいタイプだと、説得にはかなりの労力が必要になるでしょう。
転職先の不透明感
「隣の芝生は青く見える」という言葉にもあるように、他人の職場環境が良く見えがちです。
そして転職してみると、前の仕事のほうが良かった…という場合は珍しくないようです。
できるだけ確かなところから情報を集めて、自分に合うかどうかも含めて冷静に考えてから転職の判断をするしかないでしょう。
あとは神だのみ…ですね(汗)
同期(同年齢)が少ない
転職すると同期が少ないです。
なので、困った時の相談や愚痴の聞き合いなどに困る場合があります。
僕の場合、新卒と一括採用だったので同期は多いのですが、同年齢の人がおりません。
僕らが新卒の頃は採用がほとんど無かったからです。
ちなみに、いまだに同年齢(1975年生まれ)の人と職場で会ったことがありません。
年齢とキャリアのギャップがある
これはありがたい場合もあるのですが
一般的な年齢から連想されるキャリアと、自分の年齢とキャリアのバランスにズレがあるので、大してキャリアが無いのに「その年齢ならこれくらいは…」と仕事を任されがちになります。
僕の場合は34歳で転職したのですが、3年目くらいから10年以上のキャリアのある人と同じ事が求められてきました。
転職はやってみる価値のある選択
以上、転職経験から感じた「転職のメリットとデメリット」についてお伝えしました。
改めて振り返ってみると・・・
- やりがいを持って仕事に取り組める
- 収入が増える
- 自尊感情が上がる
- 通勤が楽になった
- 人間らしい生活サイクルになった
- 有給休暇が取れる
- 自分の時間が持てる
- 転勤の心配がなくなる
- 人間関係が良くなる
- 転職活動に体力が必要
- 説得や挨拶が必要
- 転職先の不透明感
- 同期(同年齢)が少ない
- 年齢とキャリアのギャップがある
です。
転職を考えている方々に参考になれば幸いです。
転職は不透明な部分が大きいので、やるべきかどうか不安になりますよね。
それでも「転職はやる価値のある行動」だと僕は思います。
どちらを選択するかは結局は自分次第です。
勢いで転職するのは危険ですが
と思います。
良くも悪くも自分の人生、一度くらいは「可能性に賭ける選択」をしてみるのも良いかもしれませんよ。