教員採用試験の対策を進める上で「志望動機」を準備することは重要です。
この記事では、教員採用試験を受験予定の方を対象に

合格ラインを越えられる志望動機の書き方(作り方)
について例文を交えてお伝えします。
面接官が納得する志望動機を準備するためのヒントにしてください。
▼教員採用試験で勝てる「志望動機」の作り方について、Youtube動画で学びたい方はこちら。
※三自治体三連勝の一発合格した本サイト管理人が使用した志望動機を公開しています。
目次
最初から「明確で立派な志望動機」は無くてもいい

教員採用試験でなくとも、あらゆる採用試験において「志望動機」は重要です。
なぜなら、志望動機は受験者が教師として仕事をする上での価値観、教師として何を大切にして仕事をしていきたいと考えているのかが分かるからです。
そして、面接で「志望動機」として何を言うかは、多くの受験生を悩ませます。
なぜなら、ほとんどの受験生には

教師を志望する明確で立派な動機はない
からです。
殆どの受験生が「仕事に就くとしたら何がいいかな・・・」と考えた時に、他の仕事と比べてみて

と思いついた程度です。


という受験生は、ほとんどいません。
なので逆に考えてください。
ほとんどの教採受験生に明確で立派な志望動機が無いということは、あなた自身、そのコトに負い目を感じる必要は無いということになります。
そうです、今から志望動機を考える最初の段階で
明確で立派な志望動機は無くてもいい
のです。
今から考えて合格ラインを越える明確で立派な志望動機を作っていきましょう。
合格ラインを越える「志望動機」の書き方

それでも教員採用試験に合格するためには「明確で立派な志望動機」が必要です。
試験官に「教師を志した理由は何ですか?」という質問にシドロモドロでは、合格するのは難しいでしょう。
では、明確で立派な志望理由の無い受験生がどのようにして志望動機を書く(作る)べきか・・・
そのコツは

「未来」と「過去」を結びつける
ことです。
次に、ココで言う「未来」と「過去」とは何かを具体的に説明をします。
「未来」とは「教師観や指導観」

志望動機の「未来」とは「教師観や指導観」のことです。
つまり
自分が教師になったら何を大切にして指導をしていきたいか
というコトです。
例えば
- 日々のコミュニケーションを通して子どもたちとの信頼関係を築く
- 子どもたちにまずは自信を持たせる指導をする
- 子どもたちを褒めて自尊感情を育てることを最優先に考える
- 体を動かしたり声を出したりすることを通して子たちに元気と活力をもたらす
など、イロイロあるはずです。
一般的に志望動機というと
- 打ち込んできたクラブ活動での経験
- 今も尊敬する教師との出会い
- 仕事やアルバイトでの経験
- ボランティア活動での経験
- 過去の学校生活での経験
- 熱中してきた趣味を通しての経験
など「過去の1点」を想像しがちですが、それは違います。
志望動機を話す上で大切なことは、「過去の1点」だけではなく
「未来」・・・あなたが教師になったら何にこだわって指導をしていきたいのか
を明確に伝えるコトなのです。
「過去」とは教師観・指導観を抱いた「キッカケ」

志望動機の「過去」は自分が描く「未来」の理由。
つまり
「教師観や指導観」を抱くようになったキッカケ
のことです。
人の「価値観」はその人の経験によって培われます。
したがって、自分で考えた「教師観や指導観 = 教師になったら何を大切にして指導したいか」が、過去の自分のどの部分(経験)から培われてたのか を考えましょう。
それは何であっても構いません。
それがありきたりで、インパクトに欠けることであっても構いません。
- 打ち込んできたクラブ活動での経験
- 今も尊敬する教師との出会い
- 仕事やアルバイトでの経験
- ボランティア活動での経験
- 過去の学校生活での経験
- 熱中してきた趣味を通しての経験
など、誰にでもあるのではないでしょうか。
決して「輝かしい思い出」でなくても大丈夫。大切なことは「インパクト」ではなく「説得力」です。
考えるのは「過去」からでも「未来」でも構わない

先ほど、志望動機は「未来」と「過去」結びつけて作る・・・とお伝えしました。
「未来」からつくると「過去」に結びつかないのであれば、「過去」を振り返ってから「未来」を作っても構いません。
大切なことは
受験者が話す「教師になった自分の未来像」と「教師を志望する動機になった過去の経験」が結びついていること
です。
そこが結びつかなければ、試験官に「ウソの志望動機」ととらえられても仕方ありません。
何となく教師を志望した方は、「過去」からスタートしたほうがやり易い かもしれませんね。
すでに明確な「未来=教師観や指導観」を持てている人は、その「教師観・指導観」を持つようになった理由について、過去の自分を振り返って考えてみましょう。
それが「きっかけ=動機」です。
志望動機は「未来と過去を結びつけて」つくる
コトが大切なのです。
「過去」は「近い過去」でも良い

「過去」というと、自分が小学校から高学時代などの「遠い過去」を想像しがちですが
志望動機で使う「過去」は遠い過去でなくてもOK
です。
極端に言えば、昨日のことでもOK です。
例えば、講師経験をしている方は日々の講師経験から「教育観が変化する」ことはあり得る話です。
教師を志望するきっかけになったのが過去のクラブ活動を通して…であっても、過去のクラブ活動での経験と、今自分が思っている教育観とがつながらないのであれば、そのきっかけになった講師経験をあわせて正直に話すと良いでしょう。
例えば
「志望動機は〇〇なことを子どもたちに伝えていきたいからです。もともとは高校時代のクラブ活動の経験から△△を大切にする教師になりたいと考えていましたが、講師の経験を通して〇〇の大切さを感じ、それを今も実践しています。これからも大切にしていきたいです。」
というような具合で語れば伝わるはずです。
志望動機のキッカケになる過去は遠い過去でなくても良いです。
むしろ近い過去であるほうが、現実的で説得力があるんじゅないかと思うのですが、みなさんはどう思われますか?
志望動機にタブーはない

世に出ている志望動機のつくり方に関する意見の中に、「志望動機に〇〇ネタはアウト」という考えがあります。
しかし私は
基本的に志望動機にタブーはない
と思っています。
なぜなら、一般的に「〇〇ネタはアウト」と言われる志望動機を使って合格している人が普通にいるからです。
特によく「アウト」と言われるのは
「尊敬する教師との出会い」
を志望動機に挙げるパターンです。
でも「尊敬する教師との出会い」が本当に教師を目指すきっかけになったのであれば、それは仕方のない話です。
本当にそうなのであれば自信を持って正直に話すべきでしょう。

そもそも「尊敬する教師との出会い」が「志望動機としてアウト」と言われるのには理由があります。
それは「尊敬する教師との出会い」を志望動機とする受験生の多くが、その志望動機について深く聞くと説得力に欠けるケースが多い からです。
志望動機への考えが浅く、小手先で済ませようとする受験生がよく選ぶ志望動機が「尊敬する教師との出会い」なのです。その場合、本当に尊敬するレベルではなく「マシだったという程度の教師」を志望動機に挙げることになるので、面接官によるツッコミの質問を重ねるほど説得力に欠けてくることが多くなります。
なので、結果として試験官や面接指導の経験のある方からすると「アウトなケース」と認識されてしまっているのです。
それでも
基本的に志望動機にタブーはありません
みなさんが本当に教師を志望する理由、きっかけになったコトであり、そこから得たことを将来の教師生活に活かしていきたいのであれば、それが何であっても志望動機として自信を持って発信しましょう。
志望動機は簡潔で分かりやすく(例文あり)

志望動機がある程度固まったら、文章で簡潔かつ分かりやすく伝えられるように整理しましょう。
ここからは、そのためのコツについてお伝えします。
話す順序は「未来→過去」で

志望動機を話す上で大切なコト
それは
志望動機を「未来→過去」で話す
ということです。
質問内容は「志望動機」ですが、試験官が知りたいのは「受験者の教育観」です。
「受験者の教育観」を知るために「志望動機」を聞いている、ということを意識しましょう。
例えば、以下のような流れで話ができれば理想的ですね。
<未来>
これまでの経験から、子どもたちが自己肯定感を持って学校生活を送れる手助けをしていきたいと考えたからです。
<過去>
小学生の頃、勉強も運動も苦手で何をするにも後ろ向きな子でした。
しかし、6年生の時に担任だった先生が、普段から頻繁に私に声をかけてくれたり褒めてくれたりしたので、少しずつ気持ちが前向きになり、自分にもやれそうな気がしてきて、学習活動にに前向きに取り組むめるようになりました。そのおかげで今の自分があると思っています。
<未来>
ですので、これからは私が教師として子どもたちに声かけをしたり褒めたりして、子どもたちの自己肯定感を育んでいきたいと考えています。
※上記は、小学校教師になりたい理由(志望動機)の例文になっています。
長さに応じて複数パターンを準備する

志望動機だけではありませんが、面接で言うことが決まっている事柄については、求められる長さに応じてパターンを複数準備しておくと良いでしょう。
特に「志望動機」と「自己PR」は最低でも以下のパターンを想定して準備しておくべきでしょう。
- 15秒
- 30秒
- 1分
基本的には「15秒、30秒、1分」の3パターンで十分です。
しかし、よくある志望動機ほど個性が問われます。
特に1分程度の志望動機を語るパターンを作る場合には

具体的なエピソードを入れる
と個性が出て良いでしょう。
また、深く突っ込まれた時に、様々な観点から具体的に語れるよう、志望動機に関わるエピソードについてはシッカリと振り返り、その経験や経験から得た価値観を教育現場のどのような場面で活かしていけるか を整理しておくことが大切です。
例えばこんな質問にサラっと応えられるよう準備しておくと良いでしょう。
そのあなたの考えを、学校の教育現場のどの場面で活かしていけると考えていますか?具体的にひとつ教えてください。
理想は「志望動機」で語る教師観・指導観が「面接の返答」と結びつくコト

「志望動機」は志望動機を聞かれた時だけ答えているようでは「志望動機として弱い」です。
志望動機を基にした「教師になったらやりたいコト=教育観や指導観」が他の質問の返答でもにじみ出るようにする
のが理想です。
例えば、志望動機で

子どもたちのとのコミュニケーションを大切にし、自尊感情を育む教育をしていきたい
と答えた以上、他の質問に対する答えも「子どもたちとのコミュニケーションを大切にして自尊感情を育む教育」を基にした返答を心掛けていきたいところです。
そうすることで 志望動機に説得力 が生まれ、試験官に自分のことを理解してもらいやすくなります。
分かりやすさは大切です。
みなさんが面接会場を出られた後、試験官が

というイメージを持ってもらえたら最高ですね。
まとめ:「明確な志望動機」は教採攻略の大きな戦力

いかがでしたか。
今回は教員採用試験を攻略するために必要不可欠な「志望動機」の作り方(書き方)について説明しました。
「明確で説得力のある志望動機」は、特に教員採用試験の面接試験で大きな戦力になります。
片手間でパパッと作ってしまうのではなく、過去の自分を振り返りながら・・・そして、自分の理想の教師像を描きながら時間をかけて作ってみてください。
もちろん、試行錯誤しながら「途中変更」するコトもありです。大アリです。

教員採用試験の面接官にみなさんの魅力が伝わる「志望動機」がつくれること、そしてみなさんが教員採用試験に合格されることを願います。
がんばってくださいね。
▼教員採用試験で勝てる「志望動機」の作り方について、Youtube動画で学びたい方はこちら。
※三自治体を三連勝一発合格した本サイト管理人が使用した志望動機を公開しています。
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